エネルギーのあり方が変わる
電気の使用量は今後も増えていく?
省エネ家電が次々と売り出され、1台あたりの消費電力は減っているにもかかわらず、使う家電の数そのものが増え続けているため、電力需要はどんどんと増え続けています。自動車の燃料もこれからはガソリンから電気が主流となるでしょう。
電気料金は今後も上昇していきそうです。
福島原発の廃炉費用、賠償費などが電気料金に含めることが発表されていたり、再エネ賦課金の上昇等考えると値下がる要素は非常に少ないですね。
そしてすでに、東北の震災からすでに約30%も増加しています。
今まで当たり前のように支払っていた、光熱費が私たちの家計を圧迫していきそうです。
でも…どうしたら?
光熱費をゼロにしましょう
省エネ基準
H25年、省エネ基準が改正されました。
エネルギーの無駄づかいを減らして石油依存度を下げるために、「省エネ基準」が施行されたのは、第二次オイルショックが起こった昭和54年。
その後、平成4年の改正で「新省エネ基準」、平成11年の改正で「次世代省エネ基準」となり、今回13年ぶりに改正されました。
建物外皮の断熱性能を指標とした「次世代省エネ基準」から一歩進んで、建物全体でエネルギー消費量を減らす時代が始まります。
ゼロ・エネルギー・ハウス (ZEH;ゼッチ)
経済産業省の資源エネルギー庁が提唱するゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)。
消費する電力量を発電する電力量で相殺する住宅のことを指します。
創り出すエネルギーが消費するエネルギーを上回るため、住宅内でのエネルギーの自給自足が理論上可能になります。
具体的には、昼間に太陽光発電や風力発電などで電気を創り出し、余剰分を電力会社に売電し、夜間や雨の日などに電力会社から不足した電力を買うことで、住まいにかかる電気代をトータルでゼロまたはプラスにするという考え方です。
ZEHが注目されるようになった背景には、地球温暖化ガスの排出量削減が世界的な課題となっている現状があります。
住宅の省エネルギー化は最重要課題のひとつとして位置づけられています。
とくに日本においては東日本大震災が起きたことも、低炭素・循環型のエネルギー消費社会に転換していこうとする動きにつながっています。
国は2020年をめどに標準的な新築住宅をゼロ・エネルギー化することを目指しています。
CO2排出量を抑え、子供たちの未来のためにクリーンな社会を創るための新しい住宅のあり方です。
省エネ住宅の義務化により
燃費の良い家
太陽光発電
省エネ設備
などの普及は今後必須となる時代です。
安い深夜電力と売電で、消費エネルギーを±ゼロ以下に
家庭で消費する電力は一定ではなく、朝や夜に集中します。太陽光発電システムは、夜には電力会社からの電気使用量をゼロにすることはできません。
しかし日中の高い電力を使用しなくてすむため、電気代を大きく削減できるのです。
一方、自宅で発電した電気は昼間の家庭消費をまかないますが、余った電力は10年間電力会社に売ることができ、条件次第でトータルの光熱費を±ゼロに抑えることは可能です。
買取価格は住宅用は1kwhあたり24円(10年間固定)ですが、毎年改定され下がる予定のため、早めに導入するのがおトクです。
発電量・省エネ効果はモニターでチェック
家庭内の消費エネルギーをコントロールする仕組みのことをHEMS(ヘムス)と呼びます。
室内のディスプレーで現在の消費エネルギーを確認できたり、住戸内の電源オン・オフや、蓄電設備の充放電を操作したりできます。
HEMSは消費電力が見えるので、節電を楽しむこともできますね。
+蓄電池で、スマート生活
家庭用の太陽光発電と組み合わせることでさらにエコ。
昼間に余剰に発電された電気を蓄電池に充電し夜間に使うことで、電気の自給自足を促すことにつながります。
ドイツやイタリアなどのヨーロッパの国々では、太陽光発電と合わせての設置が進んでいます。
日本でも停電対策に加え、近年の太陽光発電の普及拡大に伴う蓄電池への関心も高まってきています。
蓄電池に関してはこちら
「省」から「ゼロ」に
省エネ住宅の普及にともない、ゼロエネ住宅やスマートハウスという新しい住宅も出てきています。
省エネ住宅とゼロエネ住宅との違いは、省エネよりもさらに一次エネルギー消費量が少なく、かつ消費した分のエネルギー量を作りだせるというところにあるようです。
消費量と発電量をプラスマイナスし、年間0であるというのがゼロエネ住宅の定義です。
スマートハウスとゼロエネ住宅との違いは、一次エネルギーの消費量と発電量の差が0であることに重点を置いているかどうかの違いといえます。
またスマートハウスの場合には、HEMS(ヘムス)と呼ばれるエネルギー管理システムの導入に重点を置いているところも違いといえるでしょう。
スマートハウス、電力自由化、スマートメーター、電気自動車など益々電気やエネルギーの環境が変わっていきます。賢いライフスタイルを考えるきっかけになればと思います。